ホピの作るインディアンジュエリー
前回《ホピ》と言う部族がどういう部族なのか?!と言うことを書きましたので、今回はホピの作るインディアンジュエリーについて書いてみようかと 😀
ホピの作るジュエリーは、めったに石や貝を使いません。
シルバーだけで作るのですが、その作り方はナバホのようにスタンプを打ったり、アップリケを付けたりと言うことをしません。
大概ホピの作品を初めてご覧になられたお客様は「彫っている」と思われる方が多いんですが、そう考えるのもわかります。
私もそうでした。 😳
ホピは、オーバーレイ(重ね合わせる)と言う技法で作ります。
シルバーの板に下絵を描いて、それを髪の毛の細さと変わらないくらい細い糸鋸で手で切っていきます。
上手いアーティストだと、このほっそい糸鋸1本で4,5作品くらい作れるそうです 😯
ちなみに・・・
私は1作品に4,5本の糸鋸を使った気がします 😆
(青い色の板がシルバーの板です。このアーティストは青く塗ってそこに絵を描いています。)
機械を使わない、と言うか、機械がないのですべてがアナログなやり方です。
そして、もう1枚の板にこの切り抜いたシルバーの板を張り合わせます。
それを銀ロウ(シルバーとシルバーをくっつける接着剤の役目をする針金状のもの)を溶かして差し込んでいきます。
見ている分にはなんてことない感じですけど、これ、中々の高温で、下手するとせっかくカットした絵の部分が溶けたり、ずれたりしてしまう可能性だってあるんですよ 😯
私も一度、オーバーレイを経験しましたけど、忍耐力の無い私には無縁の作業でした(笑)
カットするのはヘタクソなりに何とかできましたが、ロウ付けはほんと難しかったです。
ホピが他の部族より少し値段がするのは納得できる、いや、私ならもっと取るかも?!
大げさなようですけど、初心者の私にはそう感じるくらい大変な作業でした。
ところが・・・
この2枚重ねるだけでも大変なオーバーレイを、この人はさらに4枚も5枚も重ねると言う荒業をやってのけます◎
3Dと言えば彼、チャールストン・ルイス氏です!
少し前のフォトなので、チャーリー今よりちょっと若いし細い? 😀
この作品はお客様からマリッジリングのオーダーをいただいて作ってもらったものです☆
奥様のリング、サイズが小さいからチャーリーの指の先(笑)
これは4枚重ねですかね。
幅広の素晴らしいバングルも作ってもらったのですが、どういう風に重ねるのかと言うと・・・
これがもうすでに2枚重ねてあるベースです。
このベースの上にこの2枚を乗せます。
まずはサンフェイスの下に来るフェザーの集合体の方から。
そして最後に、既に2枚重ねてある癒し系のサンフェイスが乗っかります☆
これで全部盛れました(笑)
この後、バングル用の木のアームにあてて、トントン叩いて曲げていきます。
で、完成品を撮り忘れて売れてしまったというオチ(苦笑)
よくある話です 😆
ペンダントトップ、リング、バングル、ボロタイ、ピアスにバックルまで。
HOPI族のアーティスト達はこうやってジュエリーを作っています。
同じモチーフを使っても、アーティストによって、表現も違うホピのアクセサリー。
一度じっくり見てみて下さい 🙂
例)モチーフ:サンフェイス
Jason Takala作 | Charleston Lewis作 |
Arthur Allen Lomayestewa作 | Gerald Honwytewa作 |